まだロック音楽が、市民権を得られていなかった時代の話。
カトレア女学院の学生である、主人公・りんは
かつてロック音楽に心を救われたことから、
ロックミュージシャンになる夢を持つ少女だった。
しかしそこは、シスターを目指し、お祈りや讃美歌をする学園で、
ロックやバンド活動は「若者を堕落させる」とみなされ、
教師からも不良扱いされていた。
さらに先日りんは、陰湿なクラスメイト、のあに目をつけられていた。
のあは、学園の理事長である父親と、優秀な生徒会長の姉をもつ少女で、
のあ自身もそのことを振りかざして、傍若無人にふるまう、
わがままな少女だった。
のあは、りんが自身の作った曲のデモテープを学園に持っていることを知り
「退学にしてやるぞ」という名目で、デモテープを没収したのだった。
週末りんは、曲を書くために、ギターケースをしょって
学園から離れた、海の見える廃墟の灯台を一人で訪れていた。
そこでりんは偶然、クラスメイトの、のあと出会い喧嘩になる。
日頃の鬱憤もあり、のあを殴ろうと追い回すりんと、逃げ惑うのあ。
廃墟の灯台の階段を下りていくと、地下施設に出る。
そこは、この国でかつて戦争があった頃の
海軍を中心とした軍事拠点の跡地だった。
りんとのあは、死が漂う廃墟の出口を探す中で、
それまで学園では見せることがなかった、
お互いが抱えている複雑な心の葛藤を、垣間見ることになる。
人は何歳だろうと、すでにそれぞれの人生を背負っている。